³ 「そうですか。でもよく言っておきますが、あなたはもう一度生まれ直さなければ、絶対に神の国に入れません。」 ⁴ ニコデモは、思わず言いました。「ええっ、もう一度生まれるのですか。いったい、どういうことですか。年をとった人間が母親の胎内に戻って、もう一度生まれることなどできるわけがありません。」 ⁵ 「よく言っておきますが、だれでも水と御霊によって生まれなければ、神の国には入れません。 ⁶ 人間からは人間のいのちが生まれるだけです。けれども御霊は、天からの、全く新しいいのちを下さるのです。 ⁷ もう一度生まれなければならないといって、驚くことはありません。 ⁸ 風は音が聞こえるだけで、どこから吹いて来て、どこへ行くのかわかりません。御霊も同じことです。次はだれにこの天からのいのちが与えられるか、わからないのです。」 ⁹ 「それはいったい、どういうことですか?」 ¹⁰ 「あなたはみなに尊敬されているユダヤ人の教師ではありませんか。このようなこともわからないのですか。 ¹¹ わたしは知っていること、見たことだけを話しているのです。それなのに、あなたがたは信じてくれません。 ¹² わたしが話しているのは、人間の世界で現に起こっていることなのです。それも信じられないくらいなら、天で起こることなど話したところで、とても信じられないでしょう。 ¹³ メシヤのわたしだけが、この地上に下って来て、また天に帰るのです。 ¹⁴ モーセが荒野で、青銅で作った蛇をさおの先に掲げたように、わたしも木の上に上げられなければなりません。 ¹⁵ わたしを信じる人がみな、永遠のいのちを持つためです。」 ¹⁶ 実に神は、ひとり子をさえ惜しまず与えるほどに、この世界を愛してくださいました。それは、神の御子を信じる者が、だれ一人滅びず、永遠のいのちを得るためです。 ¹⁷ 神がご自分の御子を世にお遣わしになったのは、世をさばくためではなく、世を救うためです。 ¹⁸ この神の子を信じる者は、永遠の滅びを免れます。しかし信じない者は、神のひとり子を信じなかったので、すでにさばかれているのです。 ¹⁹ そのさばきに会ったのは、天からの光が世に来ているのに、行いが悪く、光よりも闇を愛したからです。 ²⁰ 彼らは天からの光をきらい、罪が暴露されるのを恐れて、光のほうに来ようとしません。 ²¹ しかし正しいことを行っている人は、喜んで光のほうに来ます。神の望まれることを行っていることが、はっきりわかるためです。